tppの農産物の関税合意?気になる「8月に発表」とトランプ発言
5月の国賓で来日したトランプ米大統領。
共同声明は出さず、何も決まった感はありませんでしたが、
トランプ氏は「8月に発表がある」と述べました。
これは、かねてから日本で7月に参議院選挙があるために
日本側からお願いした形でした。
蜜月の関係を内外にアピールする
狙いがあるとはいえ、気になるのは8月発表の発言です。
選挙後になか大きな進展でもあるのでしょうか?
それとも、一時的な発言だったのでしょうか?
■「8月に発表」とトランプ発言
今回、来日のトランプ大統領の発言
「貿易に関しては、われわれは恐らく8月に両国にとって非常に好ましい何かを発表することになると思う」
「日本の対米ビジネスは米国の対日ビジネスよりはるかに多いため、われわれは少し巻き返す必要がある。われわれは逆に対日ビジネスをもう少し増やしたい」
「貿易収支は早急に是正されることになるだろう」
このトランプ発言に安倍首相は、8月の交渉妥結について
答えませんでした。
菅義偉(すがよしひで)官房長官も
「具体的な時期は聞いていない」と説明した。
どうやらトランプ大統領の独自の意見だったようですね。
■tppの農産物の関税
大統領はかねて、「警告や日本市場の開放拡大」を
強く求めていました。
米国に輸出される日本車への関税引き上げや、農産品に対する日本市場の拡大などです。
日本の主張は、農産物の関税に関しては、“TPP水準で”としていますが、心配なのは、関税の引き下げもしくは
段階的に撤廃するにより、米国などから安い農作物が流入し、日本の農業に大きなダメージを与えるのではないか?という懸念です。
トランプ大統領にしてみれば、アメリカ食肉団体と農家から圧力が強まっているのも事実なので、メディアからも、
アメリカは「環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に実質的に復帰するのではなかろうか?」という憶測も流れています。
アメリカ食肉団体と農家にとっては、アメリカと日本の二国間だけでなく、他の国への輸出も増加してほしいので“TPP復帰するのでは?”という流れになったのでしょうね。
■中国、メキシコに次いで3番目に多い対日赤字
参考までに2019年2月の貿易統計
(通関ベース、季節調整済み)によると、アメリカの
対日貿易赤字は66億6800万ドル。
中国、メキシコに次いで3番目に大きいのです。
これは、対日輸出は16.5%減り、逆に輸入が1.6%増えました。
米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は、
対日交渉で18年通年の対日赤字の数字(676億ドル)を取り上げ、“改めて日本に赤字縮小を迫った”というニュースがありました。
■選挙後の動向について目が離せない
7月の参議院選挙後の、アメリカの圧力は更に強まることでしょうし、農産物やTPPの動きに、注目するニュースが飛び込んでくることになるのではないでしょうか?
目の離せない問題です。
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